センター利用は本当に有利か?共通テストと一般入試の英語試験比較

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大学名 共通テスト 東洋大学
入試科目 英語 英語
試験時間 80分 60分
配点 200 100/300
大問構成 1:発音・アクセント 2:文法 3,4,5,6:長文 1,2:長文読解 3:文法4択 4:会話4択 5:文法語句整序
特徴 分量が多い、時間的に厳しい 知識と読解が半々、基礎的でミス出来ない

共通テストのみを利用した入試枠を設定している私立大学が多くみられます。「共通テストは簡単だからセンター利用は有利」という声も聞かれますが、東洋大学の英語を例に分析して、共通テストと一般入試を比較していきます。

「共通テストは簡単」という考え方は捨てるべき

共通テストはほとんどの国公立大学の入試で利用され、私立大学でも利用されたり、共通テストのみの選抜があるなど、すべての受験生がひとつの目標とするところです。

「センターは基礎的」、ともすれば、「共通テストは簡単」などと言われますが、決してそのようなことはありません。受験日程的に共通テストが先に来るので、私立大学の入試対策や国公立大学の二次試験対策の前に共通テスト対策を行いますが、共通テストでは独特の難しさがあり、基礎レベルの問題が解けるからといって、必ずしも十分に対応できるとは限りません。

実際に同じ大学の共通テストのみの選抜と独自試験とを比べた場合、センターリサーチでA判定をとっても落ちてしまうなど、独自試験の方が受かりやすいといったケースも見られます。

設定時間に対して長文の分量が多い共通テスト

共通テストの英語は200点満点で、80分で大問6題が出題されます。大問1に発音・アクセント、大問2は文法、それ以降の大問3、4、5、6が長文問題です。長文問題はバリエーションが多く、グラフやグラフィックなどを絡めた英文の読み取りや、小説、評論、要約、誤文削除などと出題形式が豊富です。

解答時間の80分に対して、処理しなければならない英文量が多く、とにかくスピードが要求されます。長文の難易度で言えばそこまで高いとは言えないものの、速読力と正確性を求められる試験構成です。大量の問題を手際よく処理するためには、共通テスト特有の出題方法を解くための「コツ」を掴むことも重要。

対策無しで高得点が取れるほど簡単ではなく、逆にコツを掴むと処理速度が上がるという面もあります。

知識問題と読解問題の偏りがない東洋大学

東洋大学の入試では、300点満点中英語の配点は100点。60分で大問5題が出題されます。大問1と2に長文読解問題、大問3では文法の4択問題、大問4に会話の4択問題、大問5は文法の語句整序問題、という形式です。

共通テストに比べると読解よりも文法の比重が多い構成。配点の面では、知識問題と読解問題が半々といった具合です。長文が多くないので解答時間の60分が短いということはないと言えますが、一方で知識に関する問題が多いため文法や単語などの基礎的な知識をしっかりと固める必要があります。

基礎知識に自信があっても読むスピードに自信がない受験生や、長文問題だけではなく文法問題で勝負したいと考えている受験生にとっては、東洋大学の英語入試問題の方が対応しやすいと言えます。

頻出の形式に慣れる必要のある共通テスト

基礎的な事項を確認して、問題もひと通りできるようになった後に共通テストの過去問などで力を伸ばしていくように、共通テストで出題される内容そのものは基礎的なものを中心に構成されますが、何と言っても「共通テストならでは」の出題方法に慣れる必要があります。

基礎レベルからのステップアップや、センター直前期に共通テスト対策として取り組む参考書や過去問などを通じて、共通テストに出題されるような形式の問題に取り組むなど対策は必ず行いましょう。

そして読まなければならない分量、処理しなければならない問題量が多いために、読解のスピードも養う必要があります。「ゆっくり解けば十分点数は解けるのに」といった声が聞かれますが、この80分という解答時間と共通テストならではの出題形式に対応できるかが高得点の鍵になってきます。

文法の対策が必要でミスが許されない東洋大学

東洋大学の英語では知識問題の出題の比重が大きいと言えますが、内容は基礎的なものが中心です。受験生の多くが基礎知識の確認と定着から受験勉強をスタートさせますが、その際に利用する単語・熟語や文法の参考書などの内容をしっかりとマスターしていれば対応できるでしょう。とは言え、問題の構成量として文法に関わるものが多いため、文法問題への対策は必要です。

一方で、基礎力を問われる試験内容であるということは、ミスが許されないということでもあります。問題量に対して解答時間が十分に設定されているため、長文などはじっくりと考えることが出来ますが、高得点勝負となる傾向が強いと言えます。基礎的な事項をミスせず確実に得点していくことが要求される出題形式です。

まとめ

「共通テストは基礎」「共通テストは簡単」といった考えで、私立大学の試験では独自試験入試よりも共通テスト利用入試の方が簡単というように誤解している受験生も多くいるでしょう。そもそも、共通テストと独自の入学試験では求められる力が違います。

単にイメージだけで、簡単、受かりやすい、などと考えるのは非常に危険です。問題や解答時間を比較した場合、共通テストの方が難しいといったケースもあります。特に共通テストでは対策が必要な「センターならでは」の問題形式に慣れる必要があります。

共通テストに限らず、内容の面では基礎的なものであっても出題形式によって難易度が上がることもあります。共通テストはほとんどの受験生にとって乗り越えなければならない壁と言えますが、決して簡単なものではありません。

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